That エッセイ once again

                              


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                当教室に在籍して早18年。
                  アンサンブルにも参加して元気にギター弾いている。
                   マダムにギターを始めたころの思い出を、
                    以前語っていただきました。
                      今回再び掲載したいと思います
                         大陸育ちのお話は興味が尽きない。
                          もう一度詳しくお話していただき、
                            加筆しながら紹介したいと思います。
                              かなり貴重なお話であり、
                              歴史の証言の意味合いもあります。


      
=ギターを弾こう(十五)=
 
 
会社での仕事が終わり、退社時間となりました。

 その当時というのは、まだ仕事ものんびりしていて、

5:00ぴったり退社になるのです。

今ではとても考えられないことだと思います、

仕事の内容も特別ハードということもなく、終わっても元気いっぱいでした、

そのままだと良かったのですが・・・・・・。

 
 一緒に習いに行くことになっている友達と会社を出て、

お腹がすいては気合も入らないので会社の近くの食堂で、

二人で簡単に食事をして出発です。

 九段下のバス停から上石神井行きのバスに乗り、

東大久保のバス停で降りる。

これから初めてのところに出向くというのですが、

そこではそれほどの緊張感もなくバス停で降りました。

九段下から東大久保までものの15分だったしょうか、

あっという間に着きます。

今だったらちょっとどうでしょうか、15分というのは無理ではないでしょうか、

その当時は、車もほとんど走ってなく、

道路もすいていて渋滞という情景はまったくありませんでした。


 バス停から指定の場所に少し歩いて到着、

ハッキリしたフルネイムは忘れてしまいましたが、

声専という学校だったと思います、今もあるのでしょうか・・・・・

声楽専門学校ということだと思いますが、はっきり分かりません。

まあ、かなり昔のことですからもう無いかもしれませんね。

 その建物の前まで来てびっくり・・・・・・・

とにかく古い建物でした、

空襲で焼けなかったということでしょうか・・・・・。

 中に入ると、いまいち薄暗い照明の廊下、

しかし、ギターレッスンの会場は入ってすぐの右手の部屋でした。

友達とエイッと、ドアを開けると、

なんと!建物の印象とはちょっと違った明るい照明の中に、

30人くらいの人がいて、すでにギターを出してそれぞれ弾いていました。

しかも、パッと見た目には全部男性・・・・・・、

友達と思わず顔を見合わせて(どうしよう・・・・・)と困惑してしまいました、

それに、皆ギターを入れているケースがハードケースではありませんか、

ビニールの袋に入れているのは我々だけです、

なんともいえない気後れ状態・・・・・・・・・です。

しかし、ドアのところに立ったままでいる我々二人に向かって、

講師の鈴木 巌先生が「ハイ、中に入って、ここに座って!」と、

強引に席に座らせました。
=つづく=


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