>アンサンブルヴェルデ
結成回想録⑨<
1996年になって、神奈川ギターフェスティバルの参加も三回目となった。
メンバーの中にもアンサンブルに対しての意識がなんとなく違ってきた。
みんなで合わせてフェスティバルに参加することの楽しさというのか、
最初はよくわからずにとにかく参加しようから始まって、
ようやくアンサンブルするということの雰囲気が伝わってきたと思う。
なかなか思ったようにいかなかった初期のころよりだいぶ前進したと思う。
人数は少なくてもチームワークがよかった。
演奏レベルはそう高いものでもなかったが、
頑張る雰囲気は前向きになっていったと思う。
演奏レベルがそう高くないということで苦労したのが曲選び。
クラシックにしてもポピュラーにしても技術的に難しいと、
合わせる前に弾ける弾けないの問題になるのでほんとに難しい。
この当時、教室にある楽譜もアンサンブル用の楽譜はあまりなかったと思う。
とにかく何かないかと楽譜の山をひっくり返して見つけたのがバロック・・・。
曲自体は全く分からない曲ではあったが、
とにかく間違いなく弾ける曲ではあった。
合わせるということ自体に不安が大きかったので、
前で指揮をしようということで、練習を始めたが、
楽譜を見るのに一生懸命で指揮を見ることができない。
そうするとこれがなんともバラバラになってしまう・・・。
それなら見なくてもいいように腕の振りを大げさにして、
要所要所で大きく息を吸って合図。
これが思う以上にうまくいって皆で終わった後大喜びをした。
この年のアルペジオコンサートに何人かで同じ曲を演奏したと思う。
アンサンブルで合わせられた時というのはなんとも言えない連帯感と、
うれしい気持ちを皆で共有できるもんなんだなということがよくわかった。
教室発表会のアンサンブルからなかなか抜け出せなかった状態から、
ここにきてかなり上昇ムードになったと思う。
この年からアンサンブル・ヴェルデとして本格的に活動が始まった。
この年のプログラムとか写真はかなり残っていた。
なんとも懐かしい限りだ・・・。
開催された日時は、1996年 3月30日となっている。
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