オニクマさんの
スペイン旅日記
② コルドバ散策
コルドバはマドリードから南へバスで約5時間。
アンダルシア地方に位置する。
今日は、世界遺産のコルドバ歴史地区を散策の予定だ。
まずは「メスキータ大聖堂」を訪ねた。
ここはイスラム教のモスクとして建造されたものが、
時を経て キリスト教の聖マリア大聖堂へと移り変わった、
二つの宗教が共存する世界でも類を見ない建造物とのこと。
赤白の波のように続く馬蹄形のアーチに目を奪われていると、
「ほら、皆さ~ん ここからがキリスト教様式ですよ」と、
現地のガイドが 大げさな身振り手振りで建て増しされた建物との境界を指している。
メスキータ大聖堂を出ると、
そこを中心とした旧市街地があり、迷路のような小道が続く。
各家々がパティオやベランダ、壁面の至る所に花を飾り、
その美しさを競っていた。
ちょうど5月の2週間だけ催されるパティオ祭りの真っ最中だ。
この時期だけは、一般の人々も祭りに参加している家のパティオまで入ることができ、
毎年開かれるコンクールで「頑張ったで賞」??を投票できるのだそう。
私達は昨年度のコンクールで優勝したお宅を訪ねた。
花はゼラニウムやペチュニア、ブーゲンビリア等々。
レモンやオリーブの木も多い。
元々は暑さをしのぐ為に飾られたそうだ。
ただ、近年世界中から観客が押し寄せるようになって、
各家々はこの2週間の時期に合わせて花を咲かせ、
枯れた時の為に予備も用意しているとのこと。
ふと見ると、評判の庭なのか、入るための長い行列ができていた。
私はこのフィーバー振りに Xmasイルミネーションを連想した。
デコレーションが年々過熱して、
飾っている人たちも収拾がつかなくなるのではと、余計な心配が頭をよぎる。
やれやれ、水やりだけでも大変そうだし、壁は傷まないのかな~、
などとへそ曲がりの私はつい悪態をついてしまうのだが、
そんな夢のないことは言ってはいけませんね。
なにしろ、このパティオ祭りは、
ユネスコの無形文化財に登録されているのだから…。
明日は「アルハンブラ宮殿」に向かう。=つづく=