=教室春秋(十)=

 西小山教室で起こったことで、

実になんとも非常に印象的な事件があった。

ある日、生徒の父親から電話がかかってきた。

その内容というのが、

「うちの子は今月月謝をお支払いしてますか?」

という問い合わせだった。

その時までにその子から月謝はもらっていなかったので、

「いやまだもらってはいないですが・・・」と答えた。

「う~~ん・・・」

「月謝は息子にすでに渡してあるんですよという」

これにはびっくり仰天して、

「少なくとも先週の段階ではまだいただいてないですね」

と、驚きながらも冷静に応答した。

「これから持ってくるつもりでいるんじゃないですかね」

「いや、どうも納得できない」と、

お父さんは首をひねっている感じだった・・・。

「もう一度息子に確認してみます」

と、言って電話は切れた。

どうも変な感じがした。

結局どうも月謝をこちらに支払う前に使ってしまったようだ。

本人は、次の月謝で当月分を支払うつもりでいたらしい。

そこのところを父親はどうも感づいたらしい。

結局、本人を問い詰めたようで、

月謝を使ってしまったことが判明した。

お父さんの勘は免れなかったということだろう。

この生徒は、まだ中学生くらいだったのかな。

友達と遊んでいてつい使ってしまったらしい。

後日、父親に月謝を持たされて支払った。

特に性格は悪い子ではなかったが友達と遊んでいて、

勢いで使ってしまったと言っていた。

子供の頃というのは、

こんな気分の勢いって時たまあるんですね。

その後は真面目にレッスンに来ていたな。

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