△△二子山登山始末記△△
=最終回=
下山途中で出会った山岳救助隊の方にリーダーが事情を説明。
またしばらく下っていくと、山岳救急隊と遭遇。
頭部の負傷の具合を念入りにチェックする。
担架の必要なしとの判断で下山していった。
股峠まで下ると大勢の警察の人が上がってきていた。
岩場の遭難ということで救助装備も岩登り用の支度をしていた。
そこでリーダーが簡単に事情説明求められ経緯を話す。
まず110番通報。
それから自分の状況判断で救助したこと。
110番に通報していながらお騒がせしましたと、
丁重にお詫びをしていた。
その判断は間違っていなかったと返事があった。
その一言でホッとしているリーダーの姿が印象的だった。
警察の方でも、場所が場所だからすぐに県警の防災ヘリ出動を要請したとのこと。
使わなくてなによりで、
負傷の程度がはっきりするまで、
ヘリと救急車を待機させておいてくれた配慮には、
リーダーともども頭が下がる思いだった。
一つの転落事故でここまで大きなことになるんだなと、
非常に驚いた!!
自分もいままで登山道から転落したということは何回かあったが、
ま、自力で這い上がれる程度だったこともあって、
それほど大きなこととはとらえていなかった。
しかし、今回の転落事故でひとたび事故が起これば、
程度にかかわらず多くの人を巻き込むのだなと思った。
転落したというところまではそれほど大きなこととは思えなかった。
しかし、救助隊、救助ヘリ、救護隊、警察・・・。
この一つの事故にこれだけの人がかかわってくるのだ。
リーダーも恐縮して何度も頭を下げていた。
登山口で先に下山していた別動隊の人たちと合流。
リーダーもホッとしたのか涙声になっていた。
林道を上がってきた救急車に登山隊の何人かを付き添いとして、
転落した本人とともに病院に運ばれていった。
診察の結果、肋骨2本骨折。
医師の判断で帰宅してもよいということになり、
その日のうちに自宅へ送っていった。
後日、反省としてリーダーからこんな文書が届いた。
大人数での岩場の踏破はしょせん無理がある。
リーダーは全員が岩場を踏破できると判断した。
そもそもこの判断が甘かった。
岩場の踏破は今後行わない。
一人一人の力量を細かくチェックして計画を立てる。
などなどが書かれていた。
読み終わった後、
なんとも言えぬため息が出た・・・。
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