ディオニシオ・アグアド 

                (Dionisio Aguado, 1784年4月8日 - 1849年12月29日
                      スペインギター奏者・作曲家

                          


 ディオニシオ・アグアドはマドリッド出身。

マドリッドの著名な牧師を父にマドリッドに生まれた。

幼少の頃から音楽の才能を示し,マドリッドにある大学の牧師バシリオに基礎を学んだ

しかし,ギターと音楽に関しては、

有名な声楽家兼ギタリストのマニュエル・ガルシアにそのほとんどの基礎を負っている。


 1803年アグアドはアランフェスの近くにあるフエルアブラダ村の父の残した土地に移り,

音楽とギターの勉学にいそしむ。

1826年からのパリでの生活で,当時最も活躍していたギタリスト,

フェルナンド・ソルと知り合い,友情を深める。

しばらくの間,二人は同じアパートで生活を共にした。

二人の強い友情はソルの二重奏の作品に表され,

作品「レ・デゥ・ザミ(二人の親友)」はその友情に捧げられた。

しかし,ギター奏法は全く異なり,アグアドは右手の爪奏法で観衆を魅了したのに対し,

ソルは指頭奏法であった。

演奏家としてはソルを凌いだが,作曲家としてはソルに及ばなかった。

パリではロッシーニベリーニパガニーニ等の賞賛を受けた。


 アグアドの作品はそのほとんどが彼の死後刊行され,

今日まで残されているが,

中でも教本,練習曲は非常に高い評価を得,教育的価値が高い。

 「ロンド」は彼の作品中最も大曲で難曲と言われている。

アグアド教本は典型的,標準的であり,テキストとして使われている。

アグアドの主著『ギター入門は1825年に出版された。

これは今日でも復刻版が手に入る。


                     
          「トリポディオン」で演奏中のアグアド

 本書の中でアグアドは、右手の爪の用法や、

「トリポディオン」と呼ばれる装置の自分の発明について論じている。

(トリポディオンとは、楽器を固定することにより、

楽器の背面や側面が演奏者の身体に触れて響きが減衰しやすくなることを最小限に抑えた器具のことである)

 

ソルはこの発明品を支持したが,他からはあまり評価を得ることがなく短期間に消え去った。

 

 アグアドの作品には、《3つの華麗なるロンド》作品2や、<br>

《ファンダンゴと変奏作品16のほかに多数のワルツやメヌエットなどの軽い小品がある。

より大規模な作品は、超絶技巧や左手を広げる必要から、

 

弦長のより長い現代ギターでは、ほとんど演奏することが無理である。

アグアドは1838年に帰国し、マドリッドで他界した。65歳であった。



参考:ウィキペディアより



                      序奏とロンド(ルカ・インデリ)
           
      


            序奏とロンド(ロンド部分のみ)ジュリアン・ブリーム

    


                 ファンダンゴと変奏

    




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