譜面台の陰から


               >咲かせる花は<

 
 2024年の三月も、あっ!という間に過ぎますね。

なんだかまだ新年を迎えた気分が、

抜けないうちにという気がします。

 三月も過ぎるころとなると、

なんとなく発表会の影がちらついてきます。

少しづつ皆さんの練習にも力が入ってきてますね。

ソロ曲のレベルが年々上がってきてるのですが、

今年も結構大曲難曲が並びそうです。

挑戦する機運が高まってるんですね。

それだけリスクも多いのですが、

挑戦しないことにはあらゆる面での上達は、

しないのかなと思います。

どこまで弾きこなせるのかというのはあります。

 ところで皆さんが弾く曲には、

いろいろな色彩がありますよね。

バロックから現代まで、

その時代の色彩があると思います。

音の流れ、和音など時代によって、

変化してきてるわけです。

バロックとビラ・ロボスだとかなりの違いがありますよね。

ソルとターレガも色合いはだいぶ違います。

一人一人の演奏でどう表現していくかが面白いです。

同じソルでも全く違いますからね。

この違いを形作っていくのはなぜか。

やはりその人それぞれの感性という、

土壌が影響してると思います。

レッスンをしていると、

一人一人まったく違う感性の土壌を感じます。

それがある意味面白いなと思うところですね。

日々何を感じ取って感性を作っているのか、

曲を演奏するときに出てくる演奏の色合いは、

この土壌を感じさせますね。

この感性の土壌にいい悪いはありません。

ただ演奏という花を咲かせる時に、

いろんな色合いを感じさせるのは面白いです。

同じ曲を演奏しても人によって出てくる色合いは千差万別で、

同じ色合いというのはありません。

どういう景色を見て感性に取り入れてるのか、

絵画を見たり、ギター音楽だけでなく、

ヴァイオリンの音色、チェロの音色、歌声、

管楽器、オーケストラ・・・。

いろんな音色のを聴いたりまた見たりで、

自分の土壌に吸収しているか、

これらはCDじゃダメで、

実際に触れて聴かないとあまり意味がないと思います。

管楽器はもっともレガートを表現できる楽器だといわれてます。

レガート奏法はギターは特に苦手なので、

こういう楽器を聴いてみて、

感性の土壌に取り込むのもいいですよね。

感性の土壌というのは楽器演奏というだけでなく、

一般の生活にも影響を及ぼしますよね。

とりあえずギターという楽器を使って、

どういう色合いの演奏をするのか、

また同じ曲でもどういう色合いの違いで表現するのか、

演奏を聴くときの楽しみでもあります。

貧弱な土壌ではなく豊かな土壌を作って、

ギター演奏に取り組んでほしいと思います。


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