ギターエッセイ

                        


                   





        ☆<神奈川ギターフェスティバルへ=(1)>☆





 
2月に入ると、

今度は「速く弾く」ことが目標になりました。

1月中は「最後まで弾ききる」のが全体の目標だったように思われます。

今後は約2倍の速さで弾かなければなりません。

 その理由は「フェスティバルで演奏時間が8分を越えると、

罰金をとられる」というものでした。


 神奈川ギターフェスティバルの出演者名入りのチラシもすでに配られ、

すでに逃げ出せない状況になっていました。

ここまできたらもう後はやるしかありません。

 ヴェルデでは、毎回メトロノームに合わせて

すごい速さで弾く練習をしました。

途中で置いていかれると、

演奏が終わるまで待つことになってしまいます

(気まずいので待っている間も一応弾くふりだけはしています)。

右手・左手・楽譜を見つつ他のパートの音を聞くのは不可能だと思い、

強引に自分のパートをすべて暗譜しました。

この頃は暇さえあれば家でバスギターを弾いていたと思います。

普通のギターに持ちかえる時間が惜しかったので、

例の「ちょうちょ・他」もバスギターで練習していました。


 そしてついに本番当日、

3月31日(土)になりました。

会場は関内ホールです。

出番は夕方5時からですが、

リハーサルは朝の10時からあります。

このとき、初めて15人の並び順がわかりました。

大人数のため2列になり、

しかも後ろの列は少し高い位置にありました。

バスのパートは、私だけ後ろの列に行くことに...。
他の2人とはかなり離れてしまい、

とても心細く感じました。

リハーサルは短く、

Allegroの途中までしか合わせることができませんでした。


 2段になっているせいもあり、

自分のパートの音が全然聞こえません。

遠くからアルトギターの音が一瞬遅れて聞こえてきます。

「どうしよう!!」と思っているうちに終わってしまい、

ますます不安になりました...。 (続く)





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