ギターエッセイ

                        


                   





               ☆<アレグロの練習>☆





 それから毎週日曜日は、

ヴェルデの練習日になりました。

 それまで日曜日は「笑点」の始まる時間に起きていたので、

午前中から活動するのは新鮮な気分です。

最初のGraveの部分は全音符や二分音符が多く、

カウントするのが大変でした。

だからといって、所々に出てくる32分音符が上手に弾けるわけでもなく...。

また、中間のAllegroでは八分音符の速さについていけず、

譜面を追って目だけ動かしていました。

つまり長すぎる音符・細かい音符・速い音符が不可の私は、

消去法でいくと四分音符しか弾いていませんでした。


 とにかく早くAllegroが弾けるようにならないと!!

練習も3回目、4回目となるとそろそろ笑ってごまかすわけにはいきません。

平日、仕事は1時半からでしたので、

できるだけ早く起きて「Allegro」と自分の練習曲である

「ちょうちょ・低音付き」を交互に練習しました。

仕事の行き帰りには「シ、レ、ド#ーシ、ド#シラシド#、ファ#」と、

Allegroの部分のメロディーを歌ってみたりしました。


 その結果(?)、

1月が終わる頃には弾ける部分が弾けない部分より増えてきました。

そしてやっと他のパートの音も意識的に聞こうと考えるようになりました。

初めの頃はあれだけ目立つ

ソロのアルトギターの音さえも聞けていませんでした。

バッハの時代の音楽は、昔習った記憶によると

「上がメロディー、下が伴奏」ではなく、

「メロディー(主題)が色々なパートに登場する」という形です。

それでも音だけたどっていると、

やはりバスのパートは伴奏の役割を果たしているように思えます。


 そう考えると、

自分の得意としている四分音符(だけ)を

ここぞとばかりに大音量で演奏すると、

ソロを弾いているニシクボさんの足を引っ張ってしまいます。

気付くのが遅くてすみませんm(__)m


 次の個人的な課題はLentmentの部分。

Allegroの最後にあるスケールで力尽き、

4分の3拍子を数える気力が残っていないのが問題でした。

1拍ずれていてもまったく気付かず、

最後自分一人だけ遅れて終わって

「あれ?」と思うことがよくありました。


 本番では絶対にできないミスなので(目立ちすぎ!)、

譜面全体に拍子を書き込んだり、

隣のITOさん(の指)を横目で見たりすることにより、

なんとかそろって終われるようになりました。 (続く)





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