My life in guitar music



                
                   
長井 浩氏





  

    【第8章 ギタリスト列伝〜〜】



 
 前章では、かなりマイナーなリュートの世界について熱く語ってしまったが、

今回からはオーソドックスなギタリストの話に移る。

原則として生で聞いた演奏家の思い出を中心に展開していきたい。






【ジョン・ウイリアムズ】




 セゴビア、ブリームと来れば、

あとはこの人かイエペスということになろうが、

ブリーム先生との繋がりを優先して、

今回は、ジョン・ウィリアムズである。

セゴビアの項で、

我々の世代はセゴビアとは一定の距離を置くようになっていた、

というようなことを書いたが、

我々の世代にもっとも影響力のあったのは、

やはりジョン・ウィリアムズであろう。

80年代から90年代前半にかけて、

ブリーム先生が何度か来日していたのに対し、

一説によると飛行機嫌いのジョン・ウィリアムズは、

クラシックのソロ・ギタリストとしては、

この時期にはついぞ来日しなかった。


 クラシックのソロ・ギタリストとしては、

という断りを入れる理由は、

スカイというフュージョン系のバンドのメンバーとしては、

この期間内に一度来日しているはずだからである。

フュージョン・バンドにおける活動という事例からも伺えるように、

彼の演奏会で(演奏以外の面で)話題になる点の一つに、

PA(アンプ)の使用がある。

収容人員
2000人というようなコンサートホールで、

PAなしはさすがにきついので、

ある意味正しい選択ではあろうが、

クラシック・ギター愛好家にはやはり生音、

(あまり品のよい言葉ではないですね)、

に拘りを持つ人も多いようだ。

彼のインタビュー記事で質問者が、

「ギターの生の音が聴きたかったという聴衆がいますが
…..。」

との質問に彼は、

「家に帰ってご自分で弾けば生のギターの音が聴けますよ。」と、

ほとんど喧嘩売っとんのかワレー!的なコメントで返しているが、

外見に似合わず彼もしっかり芸術家やってるなあというエピソードである。



若かりし頃へのリンク 社内報に載ったときの写真あり





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