My life in guitar music



                
                   
長井 浩氏





  

   【第6章 私の楽器遍歴〜つづき四〜】





 
名前はEric Sahlin、

アメリカの西海岸のワシントン州
Spokane在住の気鋭の作家の一台という。

大学で音響工学を修めたのちに、

兼ねてからの趣味である楽器製作を始めたという人の楽器で、

ドイツ松の表面板、黒檀の指板、

サイドとバックはブラジリアン・ローズウッドまたの名を、

ハカランダというまことに結構な素材を使用した楽器である。

これでラベルに「ハウザーさんせい」と書いてあり、

ギタルラさん、ファナさんで紅おしろい付けたお姉さんに頂戴な、

下さいなと言ってお買い求めになれば、

300万は下らないという代物でありますが、

故あって「サーリン」という名を付けたものを、

本日はお集まりの坊ちゃん、譲ちゃん、お兄さん、

お姉さんに特別価格にてお譲りしようということで持ってまいりました。

そもそもこのクラスの楽器をお求めになるかたは、

相当にギターがお好きな方が多く、

ついつい練習も度を過ごしてしまいます。


 腰痛、腱鞘炎等、

ギタリストにとって非常に恐ろしい病に対してこの楽器は、

人間工学に基づく予防措置が講じられているのであります。

ほら、楽器のヘッドの方からブリッジをご欄なさい。

え、ネックがねじれているから不良品だ?いえいえ不良品ではありません、


 これぞサーリン博士(かどうかは知らないが)

の専売特許(特許は取っているかも知れない)であるツイストネック工法であり、

運指を楽にし、とくにセーハの際に手に負担がかかりにくくなっているのであります。

さてこの楽器を本日は130万円という特別価格にてご提供申し上げたいのですが、

何分にも輸入台数も少なくいつまでも待てません。

と寅さんよろしく、言葉巧みに勧められた。






若かりし頃へのリンク 社内報に載ったときの写真あり





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