=ギターエッセイ=



                      ギターを始めて♪
            
第二回<




 はじめのころは自分のギターは買わず、

教室でギターを借り一週間に一度30分ギターの持ち方、

姿勢、指のポジション・・・、

を、繰り返し教わりながら童謡の曲をはじめました。

基本を身につけるのが大事とよく言われ、

自分も自分ペースで基本を習いたいと思っていたので、

一年間はこのような基本練習を中心に練習をしていました。


 ギターを持たなかったのは、

ギターへの好奇心がなくなったら、

いつでも退会できると思っていたからなのですが、

半年後には自分のギターを買ってしまい、

それからは自宅でもギターを弾けることが楽しくなっていました。

一年後の自分・・・なにか変わっただろうか?


 そんなことを思っていたころに、

ギター教室の発表会の話がありました。

弾く曲は「さくらさくら」です。


 それまでの私にとって、

人前で何かをするなんてことはありえないことでした。

まして発表会のリハーサルの時に、

教室のほかの方たちの演奏を聴き、

その真剣な姿勢と、

ただ「なんとなく」ギターを始めた自分の姿勢との違いから、

恥ずかしく、緊張のあまり、

逃げ出したい気持ちだったのを覚えています。


 先生の教室ではギター奏法だけでなく、

人としての心の豊かさを学んでいるように思います。

緊張のあまり手が震えて、

上手に演奏できなかった最初の発表会、

今の実力はこの程度なんだなと思う自分がいる反面、

今度の発表会ではどんな曲を弾いてるのかと、

楽しみにしてる自分もいます。


 上達は他の方々に比べるとだいぶ遅いかもしれませんが、

できないことよりできることがある自分を見つめることや、

趣味を持つ幸せを感じられる自分がいます。


 ギターを始めてから、

今までなかったことに興味が出てきて、

好奇心が行動力になって、

まだまだ小さいけれど、

私のギターへの世界が少し広がった感じがしています。

                             =終わり=

                                

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