Letter from Copen =13=


          


         
        >アイスクリーム屋さん<




 今も外は、ちらりほらりと雪が降っています。

外も、なんか薄暗く、何か気が抜けそうな天気です。

 最近、零下の夜、出歩く(主にコンサート)ことに大分慣れてきました。

最初は寒いのでやめておこうと挫折していましたが、

今はコンサートの魅力の方がまさっています。

このまま、このパワーが2月まで持てばいいんだけど。

 昨晩、グルントビィ教会へ行ったことは前回に書きましたが、

時間を間違えて1時間早く行ってしまい、

雪の中、ドアの前に立って係りの方が入り口のドアを開けてくれるまで、暫く待っていました。

中では、オルガンの練習をしていましたが、

7時ちょうどにドアを開けに係りの人が到着して、中に入れてもらい、

暫く暗闇の教会の中でオルガンの練習を聴いていました。

10分ぐらいしたら、明かりがついて聖壇の蝋燭が灯り、

練習も終わり、しばらく、ぼ〜っと椅子に座っていたのですが、時々、

カラン〜、カラン〜

という小さなハンドベルを鳴らしているようなものが聴こえて来て、

最初は教会の何かの合図の音かなと思っていました。

暫くすると、今度は別の方角から聴こえて来て、

どうやら教会の周りを何かが回っており、

外から音が聴こえてくることがわかりました。

 真横に来たときに席を立ち、講堂内横の内ドアを開けて、

外ドアの窓から外を覗いてみたら、

なんとアイスクリーム屋さんが車で周りを回っており、

移動すると、カラ〜ン、カラ〜ンと音を鳴らしていることがわかりました。

教会の周りは住宅街なので、お客さんが家を出てくるのを待っているのでしょう。

日本の石焼き芋と同じですね。

 こちらの人はアイスクリームをよく食べるんですよ。

寒さなんか関係ありません。

雪が降ろうがなんだろうが、

彼らにとってアイスクリームはただの甘い物です。

でも、この車で移動するアイスクリーム屋さんは初めてお目にかかりました。

なかなか風情がありますよ。

これも北欧の音風景かな。


1998年11月26日(木)に書く。
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写真はグルントビィ教会の正面です。
 



   
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