ギター室内楽初体験記


                    


                             =第四回=





 初めは一人でギターのパートを練習していても、

特に伴奏になるところは、

なんの曲を練習してるのかさっぱりわかりませんでしたが、

この頃になると耳では自分の弾くギターの音を聴いて、

頭の中では他の楽器の旋律がなっているという、

なんだかすごいことになってきていました。


 そして一週間後、間違いなく練習日でした。

コンサート二日前の最後の練習です。

もう最終確認ということで、

曲の初めから順に通して何回か弾いて終わりました。

一回目の練習で自分がこのくらい弾けていたら、

どんなに楽だったかなと、少し後悔していました。


 スタートでゆっくりしていたので途中から忙しくなり、

時間が足りなくなってしまいました。

時間があればもっといい演奏ができたのでは?

と思います・・・。

練習していくにつれて曲の良さも分かってきました。


 私は、演奏する曲によって使う弦を替えています。

今回は。ヴァイオリンやビオラと、

ギターより音量のある楽器と演奏するので、

負けないように響く弦を使うことにしました。


 そしてコンサート当日になりました。

会場は30人くらい入れる喫茶店です。

舞台はなくお客さんと同じ目線の高さで、

客席との距離も最前列は、1メートルもないくらい・・・、

非常に近いです。

外は雨、会場は湿度が高くなり蒸し暑く、

楽器にとっては最悪の条件です。

湿度で弦が重たくなり、

普段より強く弾かないと音が鳴らないのです。

それでもがんばって弾かなければなりません。


 開演時間が近づいてきて、

お客さんがたくさん集まってきました。

間もなく開演、室内楽デビューです。=つづく=





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