神奈川新人ギタリスト
オーディション参加記
=第十回=
〜本選会を聴いて・・・(三)〜
このオーディション参加者は、
どのくらいのレベルの人たちだったのでしょうか?
それは課題曲の難易度により、
レベルも決まってくるのではないか?
と、思います。
例年中級レベルから弾ける曲が課題曲になっている傾向です。
難曲を出すより基本的は技術や表現力があるかどうかを、
評価するのが目的なので、
たいてい癖のない弾きやすい曲が課題曲として選ばれているようです。
主催者側としては、少し易しくして参加者を多く集めたい・・・、
と、いう思惑があったのでしょうか?
曲が易しいほど弾ける人も多いので、
参加してみようという人は増えるはずです。
逆に難しくなると弾ける人も少なくなり、
参加者も限られてしまうということになります。
開催するからには、一日会場を貸切にしたり、
審査員の先生や係りの人への謝礼なども払うことになります。
莫大な費用が掛かると思われます。
赤字にしないためには多くの人に参加していただいて、
参加費を多く集めたい!
という知られざる台所事情があるようです。
関係者によると、
参加者が40人を超えるかどうかが、
赤字になるかならないかの分かれ目だそうです。
今回は54名なので十分にクリアしてホッとしていたことでしょう。
40人以上集めるためには課題曲はどのような曲にしようか、
と、毎年頭を悩ませていたことは、
今まで気づかなかったことでした・・・。
中級レベル以上というのは、
中級と上級の両方の参加者がいたわけで、
課題曲がやっと弾けているというレベルの人から上は、
課題曲は完璧に弾けていて当然で、
予選の自由曲から難易度の高い曲に挑戦していた、
という人までレベルの差はありました。
上級レベルの人ほど自由曲の難度を上げているので、
課題曲と自由曲のレベルに大きく差がありました。
自由曲の選曲はどの程度のレベルにしようか本当に迷いました。
自由曲は、課題曲のレベルで妥協しないで、
難度を上げてそれでうまく弾きこなせれば、
かなり良い点数が出せたことも分かりました。
本選に残ったり入賞する人は、
このオーディションに過去何度か挑戦していて、
自由曲の選曲のコツなど要領がよく分かっている人たちなのだ、
ということも分かりました。=つづく=
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