=お散歩エッセイ=
         <電車に乗って>

 4月から5月にかけての連休が来ましたね。

この連休もその時の年齢によって、

ずいぶん印象が違いますよね。

年齢が若い頃って結構「まだかな・・・」

なんて気分が近づいてくるとあったり、

それなりの年齢になると、

「なんだか連休が来るのが早いね」

という会話が出てくる。

しかし、さらに歳を重ねてくると、

「つい最近年初のあいさつをしたばかりに感じる」

という会話を聞いたりする。

新年が明けて、

まさに、あっ!という間の時の過ぎ去り方を感じるんですね。

「まだかな」が「もう」に変わる瞬間って、

人間の一生のうちの劇的変化といえるのかもしれない・・・。

 こういう連休の時に恒例となったのが、

両親の仏壇に線香をあげるということ。

歳とともになんだか気分がしおらしくなって、

年に何回かは線香をあげに帰るようになるんですね。

今年も連休中に行ってきましたよ。

 朝方、電車に乗っていくのですが、

これが急行に乗るか各駅停車に乗るか、

若干迷うんですね。

(急行だと座れないよなぁ・・・)とか考えると、

各駅停車に乗りたくなるんですが、

乗ってる時間の長さを考えると結局これは消去されて、

我慢して急行に乗るとなる。

しかし、今回はなんともラッキーと呼ぶべきか、

つり革につかまって立った前の座席の方が、

次の駅で降りたんですよね。

「あれ?」と。ちょっとびっくりして、

しかし、ドッと座りました・・・。

ほんとに混雑も渋谷までで後は大分空いてきます。

乗換駅の永田町まででかなり空いてきますね。

永田町で乗り換えて地下鉄で最寄り駅まで乗っていきます。

これが結構長いんですよね・・・。

スマホを見る気にもならないし、

本を読み始めるといつのまにか寝てるしで、

なんだかはっきりした気分にならず乗っていきます・・・。

地下鉄から出ると突然景色が変わります。

見慣れた街の風景が広がるんですね。

高校生の頃に通学に使った駅は、

なんだか信じられないくらい近代的になってるんですね。

その駅は通過・・・。

乗ってくる高校生とか中学生は、

住まいの電車に乗ってくる感じとはだいぶ違いますね。

なんだかこうごつい感じなんですよ。

住まいのある電車に乗ってくる、

中学生や高校生なんか、すっとした感じなんですね。

異国だなぁ…なんて大げさな気分になります。

最寄り駅で下車して改札口を出ると、

以前目の前に合ったお店がすべてなくなっていて、

板壁になっている・・・。

改修工事をしてるようだ。

買い物をしようかなと思っていたのが見事に肩透かし・・・。

なんだかえらい殺風景な感じになった。

階段を下りて細い路地を通ると、

すっぽん堂の看板がしっかりまだ残っていて、

一軒だけ店が残っていた。

この店はずいぶん前からある店だ。

繁盛してるのかどうかは分からないけど、

いまだ残ってるのはなんかうれしい・・・。

すっぽん堂を抜けて車が駅に来る道路に出ると、

これまた今までなかったベンチが設置されていた。

おじいさんが一人隅に座っている。

自分もなんだかこの際ということで座った・・・。

日向ぼっこにちょうどいい。

白つつじが横に咲いている。

今回初めてこのベンチに出会った。

この街も高齢化に、

しっかり準拠してるということだな・・・。


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