=思い出のエッセイ=

    2006年当時に寄せられたエッセイを再掲載したいと思います。

    ギターへの思いがつづられていて感慨深いですね。


     ギターが弾けるまで  

 自分がなぜギターを弾くようになったか、

先生に言われるまま書いてみた。

時は、ちょうど小学校4年生、親戚から楽器をもらう。

この時はもらっただけで、

何の脈絡もなくジャランジャランジャランと三度弾いて終わり・・・。

特に興味をもたずそのまま放置する。

6年生になってなんとなくギターがあることに気づき、

あまり積極的ではなかったが、

先生に習ってみることにした。

ここの先生ではなく別の先生です。

最初のうちは何も分からず、

言われるがままフレットを押さえたりしましたが、

Fコードまで来て音が全く出ず・・・。

ここでちょっと無理だなと思いギター演奏に挫折。

セーハして音を出すというのがどうも無理だったみたいで、

そこで諦めてしまった。

そこでギターとはおさらばして、

中学になり剣道部に入部。

これは竹刀で叩くというのが性に合っていたようで、

けっこう熱心に部活動に参加したのですが、

ある時の練習で竹刀がもろに耳を直撃。

そのアクシデントで片耳が聞こえなくなり、

続けたい気持ちはあったのですがやむなく退部。

部活をやめてしまったあとは何もすることが無くなり、

ブラブラしてることが多くなり、

そんな状況を見ていた母親が、

ギターを習ったらということで、

野村ギター教室へ自分を連れて訪ねていった。

先生が少しギターを弾いてくれて、

Fコードもきれいに音を出していた。

Fコードで音がきれいに出ていることが刺激になった。

そこでもう一度習ってみようという気持ちになった。

先生がテキストを出して「ちょうちょ」を弾こうと言った。

なんだかそこでがっくり来た・・・。

「ちょうちょ」かという気分的に盛り上がらず。

しかし、母親は先生を信じてる。

まあ、通うしかないという気分になった。

母親が先生を信じてる以上、

仕方ないという気持ちが強かった。

「ちょうちょ」を弾いて、

ほんとにギターが弾けるようになるのかなと思った。

習いに行ってもさして面白い気分にもならずとにかく通った。

しかし、通って少しずつ先生の言うことをクリアしていくと、

不思議と指が動くようになってきた。

簡単なアルペジオが弾けるようになり、

コードもつなげられるようになってきた。

そしてついにその時が来た。

Fコードが音を出せるようになってきたのだ。

これで完全に弾けるようになったと思った。

しかし、もちろん実際は、

これですべてが弾けるようになったわけではない。

しかし、一度は挫折したギターに再び向き合って、

Fコードが音が出た。

これで完全にギターが弾けるという気分になり、

気持ちに弾みがついた。

簡単な曲から少しづつ難しい曲へ。

一曲づつ制覇するたびに、

前向きにギターに向き合えるようになり、

なんだかうれしくなった。2006 10/24


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