=アンサンブル・ブラウ結成回想録(一)=

        

 アンサンブル・ブラウを結成してから20年近くが経とうとしている。 

アンサンブル・ヴェルデ活動がある程度の成果を上げ始めたころで、

なんだかもう一つ足りないものを感じ始めていた。

ヴェルデの場合、合奏用のギターを取り入れて演奏していたのですが、

合奏用のギターというのは、

音楽スコアをそのまま演奏できる利点はあるのですが、

弦楽四重奏をそのまま演奏できるんですね。

ギター音楽ではない一般の音楽も演奏できるわけで、

これはこれで大きな可能性でした。

普通のギターだけではなかなか限界があり、

演奏できる音楽も限られるものでした。

合奏用のギターを用いることで、

かなりの可能性を得ることはできたのですが、

ギター本来の持ち味の音色またハーモニーの響きを得ることは難しい。

ギターの持ち味である音色、ハーモニーの響きを再現できないかな・・・、

ということで普通のギターだけのアンサンブルを考えてみました。

しかし、そこで大きな問題が出てきました。

そもそもヴェルデ活動においてかなりの生徒の方が参加しており、

その上にまたというとどうなるか・・・人がいないです。

それはそうですね。

ヴェルデ活動を主体としてそれまで活動してきているわけで、

それ以上というとまず生徒の方がいないですよね。

(ダメだなぁ・・・)と、考えたところで挫折。

考えを持ったまま月日は流れ・・・。

なんだかトレンディードラマのような感じで過ぎるままでした。

しかし、ヴェルデ活動をしている時に、

もう少し簡単にというか分かり易くアンサンブルができないかなという、

思いがある日、突然ということもなく浮かんできた。

そもそもヴェルデ活動というのはある程度演奏力が必要であり、

ギター音楽ではない音楽に、

抵抗を感じない人が参加してるんですね。

練習回数も多いのでそれについていける人となってました。

もう少し気楽に参加出来て、

ギターの良さが分かるアンサンブルがいいなぁ・・・、

という思いが広がり、

そこを起点にして考えてみることにしました。

ここの時点では考えてるだけでしたが・・・。
=つづく=