譜面台の陰から


                 >世界を広げるということ<


 連休が終わってもう五月も終わり。

なんだか異様なスピードで日々過ぎていく感じ・・・。

2022年も半年が過ぎようとしてますね。

まったく腹が立つほど早いです。

 皆さん自分の持っている世界というのを眺めたことがありますか?

自分を客観的に見るというのは、

なかなか難しいものがありますが、

時々ながら、なんだか分からんということがありますよね。

ようするに自分の世界観の中にはないプログラムだったりするんですよね。

子供というのは簡単に新しいことも受けいてれてしまいます。

子供時代というのは個人個人それほど大差はなく、

新しい世界に遭遇すると比較的簡単にどうかしてしまうんですね。

後になっても記憶として残るんですね。

そういうことの積み重ねで世界観が構築されていくわけです。

歳を重ねるごとに新たな世界観に遭遇すると、

なかなかそれを受け入れることが難しくなってきますよね。

大人になると感覚より言葉が前面に出てくるんですよ。

説明のないものにはなかなか感覚を合わせられない。

子供は逆で言葉で言ってもなかなか理解できず、

感覚で取り込んでいくんですね。

だから消化するのも早いということになります。

大人になるとこれがなかなか難しく、

言葉で分からないものは感覚で取り入れるのが難しくなってくる。

ただ言葉というのは非常に狭い範囲での表現しかないので、

大体はなんだか分からずに終了となってしまうのです。

いろいろ耳に入ってくる情報というのはかなりの量ではあるのですが、

1パーセントも理解できてないことが多い・・・。

結局、必然的に年を重ねるごとに、

いわゆる頑固になってくるんですよね。

自分の世界観に合わないものは、

とにかく排除するということが無意識に働くんですね。

今の自分の感覚がすべてみたいになってしまうと思います。

だんだん凝り固まっていく自分の感覚の世界観を、

もう一歩、二歩踏み込んでいくにはどうしたらいいのか。

これは一言で言えばごく簡単。

色々見たり聞いたりすればいい・・・。

しかし、ある程度か固まった感覚で同じ方向から見たりすれば、

なにも変わらないんですよ。

まあ、ドアを出て二~三歩あるけば忘れてしまうんですね。

元の自分を何も変わらないということです。

なにか新しいものを取り入れようとするときに大事なことは、

自分がいつも見ている方向とは違う方向から見てみるということですよね。

いつも見ている方向から見る感覚というのは全く変わることはありません。

大人になればプライドが出来上がってるわけだから、

それに合致しないものは単純に排除となるわけです。

結局、何も変わらない自分がいるんですよね。

自分の持っている世界観を広げていければ、

楽しみというのも増やすことができるんですよね。

一方向からでは見えないことも、

感覚の方向を変えて見ることによって、

新しい感覚を自分の中に生み出すことができる。

新たな感覚を取得できれば楽しみも増える。

ギターという楽器の世界でも同じことが言えそうです。

カルカッシの練習曲なんてなにが面白いのだ、

という話は結構あるんですよね。

しかし、これもどの方向から見るかでかなり違ってくるんですよ。

アンサンブルなんてなんじゃもんじゃ・・・、

という話も結構あるんですよね。

以前、「多人数か一列に並んで演奏するのはなんだかいまいち」

なんて言ってる人がいましたが、

これはもう視覚という一方向からしか見てないんですね。

もう少し方向変えて情報を取り入れることができれば、

かなり違ってくるのではないかと思いちょっと残念でしたね。

アルトギターはギターじゃないという人もいました。

しかし、アルトギターで何ができるのか・・・。

どんな音楽を広げることができるのか・・・。

少し方向を変えてみてみれば可能性は大きく広がるんですよね。

室内楽コンサートにしてもギターじゃないからつまらんという人が多い。

これも少しギター以外の音楽ということで方向を変えて見れば、

違った感覚が生まれるはずですね。

新たな感覚世界を獲得するには、

常に見る方向を変えて、

自分の従来の感覚にとらわれないということが重要だと思いますね。

「~でなければならない」という言い切りは、

なんだか自分の世界をつまらなくしてるような気がしますね。

せっかくギターという世界に飛び込んで、

その中で、また凝り固まってしまうのはなんだかもったいないですよね。

ギター音楽の世界観の中には、

たくさんの感性を生む音楽が隠れてますよね。

それを発掘していけば、

自分の世界って広がっていくような気がします。

あまりに決めつけてしまうと、

そこまでみたいな結果になりかねないです。

まだまだ音楽世界には広げていける要素は無限にあります。


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